2022年7月度学習会のご案内

7月度学習会

・日時:7月31日(日)13:30~ (菜の花ホール)
・テーマ:「精神科医が診るひきこもりについて」 鎌倉メンタルクリニック 渡辺克雄先生
・質疑応答
<講師プロフィール>
精神保健指定医 精神科専門医、指導医、日本医師会認定産業医(鎌倉医師会所属),聖マリアンナ医科大学出身 医学博士 ・所属学会:日本精神神経学会、森田療法学会、日本心療内科学会、芸術療法学会、臨床美術学会

<おたより>
近代看護の母といわれるナイチンゲールは、「よい看護婦について」こう語っています。

ナイチンゲール病棟といわれた治療空間
「患者に向かって、どう感じているか、どうして欲しいか、といった質問などめったにしない」。「患者の顔に現われるあらゆる変化、態度のあらゆる変化、声の変化のすべてについて、その意味を理解《すべき》なのである」。(『ナイチンゲール言葉集』現代社)
さらに続けて、「もしあなたが観察の習慣を身につけられないのであれば、看護婦になるのをあきらめたほうがよいであろう。なぜなら―それはあなたの天職ではないからである」。
かつてウクライナ領だったクリミア半島(現在ロシアが実効支配)で起きたクリミア戦争当時(1853~1856年)。次々と死んでゆく傷病兵のニュースを本国のイギリスで伝え聞いた彼女は、自ら38人の看護婦隊を編成し、野戦病院へ志願していきました。赴任した病院は、鼠(ねずみ)や虱(しらみ)、ばい菌などが蔓延する劣悪な環境で、次々と運ばれてくる傷病兵はその傷のためでなく、病院の不衛生から発するコレラやチフスで亡くなる方が多かったといいます。
こうした想像を絶する戦地での経験を通して著されたのが「看護覚え書き」(1859)です。これについて彼女は、「看護婦」のために書いたものではなく、女性のために書いたのだと言っています。なぜなら、「女性は誰でもその人生のいろいろな折に看護婦にならなければならない」からだ、と。
彼女にそう言わしめたのは、思うに、鈍感さや傲慢さに加え、責任回避と保身しか念頭にないような男たちがあまりにも多く、当てになどしていられなかったという事情もありそうです。「人間の言葉のうちで『私は知りません』ほど情けない言葉はありません」という彼女の責任感こそが、知恵を生み、力を生み、自分の境涯を大きくしていったとも言われます。
いま彼女が生きていたら…ウクライナ紛争のためにきっと何か行動を起こししたことでしょう。

2022年6月度学習会のご案内

6月度学習会

・日時:6月26日(日曜日) 13:30~15:30
・会場:菜の花ホール(第1・2集会室)
・内容:①DVD鑑賞…ひきこもり支援フォーラム (9分)
池上 正樹: KHJ広報担当理事、ジャーナリスト
②体験:「娘と私」…当事者家族が語る回復への道のり
③グループミーティング…
<おたより>
 南房総ひきこもり家族会が活動を開始したのは2019年の11月からで、今とは別の法人が主催し、もともとは精神障害者家族の集いでした。その歴史は古く、まだ精神障害者が「障害者」と法的に認定されない1995年に館山保健所で発足しました。以来27年が経ちます。その間、たとえば「精神分裂病」と言われていたものが「統合失調症」に変わり、福祉手帳が取得できるようになり、自立支援のための様々な法律や制度が改善され、社会資源は充実してきました。
かつて精神障害を恐れる世間の偏見におびえ、医療の隔離政策に抗いながら、草創期の家族の方たちの乗り越えてきた苦労は語りつくせません。そうした日本の精神障害の歴史の推移を見るにつけ、いま私たちが立ち向かっている「ひきこもり」という状況は、これからどのような展望が描けるでしょう。
 KHJのテーマに「わが子を自己実現の回復に導ける親」として、いかに自分が育つかという課題があります。親子と言っても、夫婦といっても、しょせんは互いに未完成ととらえ、一人の人間にもう一度立ち返る出発点として家族会を位置づけていきたいと願っています。

 

2022年5月度学習会のご案内

5月度学習会

・日 時: 5月29日(日曜日) 13:30~16:00・会 場: 菜の花ホール第1集会室(1階)
・内容:グループ・カウンセリング  講師:藤江 幹子先生
<プロフィール> 一般社団法人SCSカウンセリング研究所シニア・カウンセラー、認定心理士、
NPO法人KHJ千葉・なの花会理事長/元私立中学高校スクールカウンセラー
(共著)新.困った子ほどすばらしい【ハート出版】

今月の家族会は、当会の副理事長でもある藤江幹子先生にお越しいただき、グループ・カウンセリングを行います。グループ・カウンセリングとは、同じような悩みや困りごとを持つ人たちが集まって、カウンセラーを中心に話し合いをするなかで、問題解決の糸口を探ろうとするものです。集団療法とかグループセラピーとも呼ばれ、広く病院や福祉施設などで取り入れられています。
一対一のカウンセリングなどと違って複数の参加者がいるので、他のメンバーの様々な課題などを参考にすることができるのが特徴です。「他人は自分の鏡」と言われるように、他者に自分の姿が映し出されることも多いのです。また、共感的に支えてくれる「仲間」や「味方」が増えるということでもあります。
ひきこもり相談のベテランである藤江先生に参加していただき、直接お答えしてもらいます。日ごろの悩みや経験をわかちあい、他者の体験から学ぶよい機会となることでしょう。

□参加資格 当事者家族および本人
□参加費  1000円(本人無料)

 

2022年4月度学習会のご案内

4月度学習会

・日時:4月24日(日曜日)13:30~15:30
・会場:菜の花ホール(第1集会室)
・内容:
①DVD鑑賞 報道特集:「再生への道 その支援」(20分)
(KHJ名古屋オレンジの会ほかの支援の様子を紹介)
②体験「我が家のあゆみ」当事者の家族が語る回復への道のり
④グループミーティング…

  • <おたより>

     「代わりに勝ってください」 北條カズマレ

    電車でスマホのゴルフ動画熱心に見てるサラリーマン。
    公園ででっかいカメを散歩させている老人。
    ラジオつけっぱなしでランニングするおっちゃん。
    わーって言いながら自転車飛ばす中学生。
    路面にチョークで「夏休み」と書く笑う子供。
    おぶった孫に子守唄歌ってあげてるおばあちゃん。
    みんなが今日も、悲しい記憶に勝てますように。
    私も、気分の激しい波や、神経の昂(たかぶ)りや、
    障害年金で暮らしているのを笑われることとかに、
    負けませんから。
    私は負けませんから、負けませんから、
    代わりにどうか、勝ってください。

    県内に住む精神障害者とその家族による初めての作文集「私たちの思いを寄せて」(千葉県精神障害者家族会連合会)が先ごろ完成し、刷り上がったばかりの1冊をさっそく一読。普段あまり文章など書くこともない人達が、正直な思いと願いと感謝と決意と…そして詩など、どれもがとても素晴らしく胸を打ちます。冒頭の文章はその中の一人のもの。
    今、毎日のように映ずるウクライナの母たちの悲しみに耐える姿に胸が塞(ふさ)がれます。いかなる理由があれ母を悲しませる人間は邪悪であり極悪です。それらに負けないで!と叫ばずにいられません。
    「勝たなくてもいいから、負けないこと」、これは人生を勝利したある偉大な母の言葉。
    「私は負けませんから」と。

2022年3月度学習会のご案内

3月度学習会

  • 日時:3月27日(土曜日) 13:30~15:30
  • 会場:菜の花ホールF(第1・第2集会室)
  • 内容:①「母の努力が実を結んだ我が子のひきこもり回復まで」
    濁川 靖子さん(KHJ千葉なの花会副理事長)
    ③グループミーティング…小グループで懇談を行います。日頃の悩みを共有し、他の参加者のお話を聞いて共感してみませんか?
  • <おたより>

    「3月11日」、11年目の”あの春“(東日本大震災)がまためぐりきました。この日が近づくと様々な報道特集が組まれますが、そんな中で、ふと目に留まった新聞の記事がありました。
    KHJ いわて石わりの会支部長の佐々木善仁(よしひと)さん。KHJが開いたある研修会で同じグループとなり、互いに自己紹介しあった時のこと。陸前高田市にお住まいと聞いて、すぐに津波の話題になりました。佐々木さんには中学生のときからひきこもる息子さんがいて、津波が襲ってきたときには母親が必死に避難を呼びかけたそうですが、とうとう部屋から出てくることはなく、そのまま母親とともに呑み込まれました、と。(享年28歳) それを聞いたときにはしばらく言葉が出ませんでした。
    いま佐々木さんは、奥様が立ち上げた「不登校ひきこもり気仙地区父母会」の運営を引き継ぎ、東北各地を奔走しています。全国には、ひきこもり・不登校などの家族会がKHJの支部だけで56か所、それ以外にも母親の会、当事者会など大小さまざまな組織があり、こうした親御さんたちの已むにやまれぬ思いによって、地道な活動が続けられています。
    その56番目に誕生した一番若い支部が私達「南房総ひきこもり家族会」です。いわばまだ草創期、ゆえにその歴史が浅い分、地域の理解もまだまだこれからというところです。これからも、共々に励まし合いながら、希望をもって前進して参りましょう!

2022年2月度学習会のご案内

2月度学習会

  • 日時:2月26日(土曜日) 13:30~15:30
  • 会場:菜の花ホールF(第1・第2集会室)

予定内容

  • ①DVD鑑賞(内容未定)
    ②「回復するための5つのプロセス」 親が主体的に取り組む回復方法について
    ③グループミーティング
    小人数に分かれてのグループミーティングを行います。日頃の悩みを共有し、他の参加者のお話を聞いて共感してみませんか?

※出欠のご連絡:加藤 090-2335-1338 = ショートメール可
※個別相談も受け付けております。あらかじめお申し込み下さい。

2月のおたより

恐るべし『ハヤリカゼ』の『バイキン』!マスクをかけぬ命しらず! (国立保健医療科学院 所蔵貴重書 –「流行性感冒(1922)」)

1月のご案内を出して間もなく、急激な感染拡大による県からの自粛要請があり、1月の学習会は中止いたしました。もはや想定内の行動となりつつある自粛生活の日々ですが、人びとのストレスは増大しています。コロナ危機は、社会のあらゆる方面に打撃を及ぼしていますが、特に指摘されているのは、今まで弱い立場にいた人たちが、より深刻な状況に陥っているという事実です。これは、特定地域に集中して起こる災害と違い、コロナ危機では社会全体が〝被災”していて、「支援が必要な人たちが身を寄せ合う避難所」のようなものが、誰の目にもわかる形で存在していないということです。
さらに、こうした日常の中で、感染防止の徹底を通して、自分の身は自分で守る(自己責任)という意識が続くと、他者への関心が向きにくくなる「意識のロックダウン」ともいうべき傾向が広がりかねないと懸念されています。私達家族会において、それぞれの家庭の状況は様々ですが、昨年KHJ全国ひきこもり家族会連合会が行った当事者調査によると、コロナによる好影響として「家族関係が良くなった」「気持ちが楽になった」「適度な距離感が保ちやすくなった」ことがあげられています。
ポストコロナを見つめる視点から、様々な困難をバネとして、一歩でも家族が前進できるチャンスに変えられるよう、私たち応援していきます。